2021 |
06,26 |
めちゃくちゃよかった。普段、自分はベットに寝転がりながら映画を見てるんだけど、中盤辺りから文字通り画面にくぎ付けになってしまって体育座りをしながら見てた。144分、あっという間だった。
まず何よりも一番大切なことは、チャックがいいやつだったことだ。冒頭で社員に対して激を飛ばす厳し目な描写もあるけど、荷物を運んできた子供を褒めたり、友人の奥さんの病気を心配して医者を紹介しようとしたり…。恋人も大切にして、事故で床に落ちたプレゼントされた懐中時計を拾うために救命胴衣を切ったり(ここは危ない気もしたが)。とにかく彼が気の良いヤツというのが良く分かる。
それを決定付けたのは、漂流した島に他のパイロットの死体が流れてきた時。チャック自身も余裕がないのにも関わらず財布に入っていた家族との写真を胸のポケットに入れてあげ、丁寧に埋葬して墓石まで用意してあげたのだ。どこまでも他人に対して礼儀を失わない。生きて欲しい、チャックに助かって欲しい。本当にそう思った。そして、そう思わせた時点でこの映画は間違いなく「勝ち」なのである。
火を得る場面もチャックが必死に頑張って頑張って手の皮を剥きながらも棒を回してこするんだけど火が付かなくて一旦止めて、ココナッツ食べてる時に皮を前後に削ぐ動作を火つけに応用したら…??という事を思いついてやってみるんだけど、それでもうまくいかなくて癇癪を起してフテ寝して、それでもあきらめずにトライしてようやく火を得た時の喜びといったら…こっちも完全にシンクロして大喜びである。
漂流してきた荷物を最初は開けずにとっておいたチャックには宅配業者としてのプライドを感じるし、それでも仕方なく開けるのにも同情出来る。そして、ビデオテープやスケート靴など一見すると役に立たなさそうなものも創意工夫で活用していく様は見ていて痛快。諦めないという事は発想を生むんだなと感じる。
忘れてはならないのは「友人」ウィルソンの存在。こんなに、愛おしく、大切なボールある??チャックはどれだけウィルソンに救われ、支えられただろう。完全に孤独な無人島の中で自分以外の存在がただ「隣にいてくれる」ということ。どれだけ心強いだろう。ウィルソンがピンチになる度にチャックと一緒に「ウィルソン!!!!」と叫んでしまう。
それだけにウィルソンとの別れはめちゃくちゃ辛かった。でも、この作品のすごい所は「ウィルソンと決別する」事をチャック自身に選ばせた事だ。波に攫われていつの間にか消えてしまう、という別れではなく「いかだ」か「ウィルソン」、どっちかを選べ、というシーンを作ってあえていかだを選ばせたのだ。
ウィルソンは本当に大切な存在。それでも、生き延びる希望のいかだ、自分自身の命の方が大切。なんという残酷な決断だろう。この直後に救助のタンカーが現れるのもすさまじいタイミング。
全体を通して、観客の「興味」を引くのが上手い。例えば海岸の遠くに光が見えてゴムボートでそこまでたどり着こうとするところ、最初チャックは光に気付いてなかったんだけど、観客には光があからさまに見えて、チャック後ろ!後ろ!!とチャックが気づくがどうかにハラハラしたり、せっかく手に入れた懐中電灯をつけたまま寝てしまい、電池切れを観客に見せつけたり…とにかく短いスパンの中で「どうなるんだろう」という興味を尽きさせない。それに加えてチャックの歯痛のような比較的長いスパンの仕掛けもあるのでどんどん先が見たくなる。
私はずっとケリーにあげたプレゼントはなんだったんだろう?と気になってたんだけど、映画の中で明かされることはなかった。この用意周到な作品があんな意味深なシーンを作っておいて「忘れてました」で済ますわけがないよなあと思って考えてみたんだけど、たぶんあれはチャックにあげた懐中時計と対比になってるんだと思う。
貰ったプレゼントをずっと持っていたチャックと貰った事すら忘れていたケリー。四年間という歳月が流れていたことを考えると仕方がないとはいえ、チャック帰還後を暗示していたんだなと思う。
たった一つだけ残しておいた無人島に流れ着いた宅配物。「ケリーに再会する」というプライベートな目的と「荷物を送り届ける」という仕事に対する使命。この二つがあったからこそ、チャックを無人島から脱出できたのだ。荷物の中身は問題ではない。宅配業者が荷物の中身を見るか?そういうことである。
まず何よりも一番大切なことは、チャックがいいやつだったことだ。冒頭で社員に対して激を飛ばす厳し目な描写もあるけど、荷物を運んできた子供を褒めたり、友人の奥さんの病気を心配して医者を紹介しようとしたり…。恋人も大切にして、事故で床に落ちたプレゼントされた懐中時計を拾うために救命胴衣を切ったり(ここは危ない気もしたが)。とにかく彼が気の良いヤツというのが良く分かる。
それを決定付けたのは、漂流した島に他のパイロットの死体が流れてきた時。チャック自身も余裕がないのにも関わらず財布に入っていた家族との写真を胸のポケットに入れてあげ、丁寧に埋葬して墓石まで用意してあげたのだ。どこまでも他人に対して礼儀を失わない。生きて欲しい、チャックに助かって欲しい。本当にそう思った。そして、そう思わせた時点でこの映画は間違いなく「勝ち」なのである。
火を得る場面もチャックが必死に頑張って頑張って手の皮を剥きながらも棒を回してこするんだけど火が付かなくて一旦止めて、ココナッツ食べてる時に皮を前後に削ぐ動作を火つけに応用したら…??という事を思いついてやってみるんだけど、それでもうまくいかなくて癇癪を起してフテ寝して、それでもあきらめずにトライしてようやく火を得た時の喜びといったら…こっちも完全にシンクロして大喜びである。
漂流してきた荷物を最初は開けずにとっておいたチャックには宅配業者としてのプライドを感じるし、それでも仕方なく開けるのにも同情出来る。そして、ビデオテープやスケート靴など一見すると役に立たなさそうなものも創意工夫で活用していく様は見ていて痛快。諦めないという事は発想を生むんだなと感じる。
忘れてはならないのは「友人」ウィルソンの存在。こんなに、愛おしく、大切なボールある??チャックはどれだけウィルソンに救われ、支えられただろう。完全に孤独な無人島の中で自分以外の存在がただ「隣にいてくれる」ということ。どれだけ心強いだろう。ウィルソンがピンチになる度にチャックと一緒に「ウィルソン!!!!」と叫んでしまう。
それだけにウィルソンとの別れはめちゃくちゃ辛かった。でも、この作品のすごい所は「ウィルソンと決別する」事をチャック自身に選ばせた事だ。波に攫われていつの間にか消えてしまう、という別れではなく「いかだ」か「ウィルソン」、どっちかを選べ、というシーンを作ってあえていかだを選ばせたのだ。
ウィルソンは本当に大切な存在。それでも、生き延びる希望のいかだ、自分自身の命の方が大切。なんという残酷な決断だろう。この直後に救助のタンカーが現れるのもすさまじいタイミング。
全体を通して、観客の「興味」を引くのが上手い。例えば海岸の遠くに光が見えてゴムボートでそこまでたどり着こうとするところ、最初チャックは光に気付いてなかったんだけど、観客には光があからさまに見えて、チャック後ろ!後ろ!!とチャックが気づくがどうかにハラハラしたり、せっかく手に入れた懐中電灯をつけたまま寝てしまい、電池切れを観客に見せつけたり…とにかく短いスパンの中で「どうなるんだろう」という興味を尽きさせない。それに加えてチャックの歯痛のような比較的長いスパンの仕掛けもあるのでどんどん先が見たくなる。
私はずっとケリーにあげたプレゼントはなんだったんだろう?と気になってたんだけど、映画の中で明かされることはなかった。この用意周到な作品があんな意味深なシーンを作っておいて「忘れてました」で済ますわけがないよなあと思って考えてみたんだけど、たぶんあれはチャックにあげた懐中時計と対比になってるんだと思う。
貰ったプレゼントをずっと持っていたチャックと貰った事すら忘れていたケリー。四年間という歳月が流れていたことを考えると仕方がないとはいえ、チャック帰還後を暗示していたんだなと思う。
たった一つだけ残しておいた無人島に流れ着いた宅配物。「ケリーに再会する」というプライベートな目的と「荷物を送り届ける」という仕事に対する使命。この二つがあったからこそ、チャックを無人島から脱出できたのだ。荷物の中身は問題ではない。宅配業者が荷物の中身を見るか?そういうことである。
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