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吉良吉影は静かに暮らしたい

2018
10,21
ようやくというか、なんというか「まだ見たことなかったの!?よく回避して生きてこられたな!?」って感じだと思うんですけど、マジで今年に入るまで全然映画を見る人じゃなかったので…。

今見ると、さすがに人間のキャラのCGには厳しさを感じるけど、おもちゃたちに関しては違和感はほとんどない。やはり人間をCGで違和感なく作るのは難しいのだ。この映画のメインキャラクターにおもちゃが採用されているのはそういった面もあるのだと思う。

という訳でトイ・ストーリー。う~ん、すごい。全編ハラハラドキドキの81分。は、81分!?体感時間は短いのに、濃厚なメッセージとストーリーが詰まっている。久々にキッズアニメを見たからか、感情移入がしやすくてすごい見やすい。そして面白い。前々から思ってたけど、ストーリーテリングの技術はキッズ向け映画の方が優れてるように感じるんだよな。

「子供でも分かる様に、飽きさせないようにする工夫」というのはそのまま映画の「面白さ」を伝える努力に直結してるように思う。いくつもの思惑が交錯し、劇中で語られない設定があり、映画を見た後にあらすじを読んでようやく、「ああ、あれそういう事だったのか…」と気付くようじゃダメなんだ。いや、これはその…もちろん、見てる自分の理解力が足りていない場合も多くあるので、製作者側を一方的に非難してる訳じゃないんだけど、子供向けの方がそういった方面に力を入れていて作るのが難しいというのはあると思う。

「子供だまし」という言葉は二面性を持っていて、確かに子供は単純でなんでも信じてくれるところはある。でも、そこに甘えず真摯に分かりやすく、面白さを伝えようという努力を続けている作品もある…というか、そういう作品の方が多いという事を忘れてはいけない。

81分という極めて短い中に収めるため、カットするところは徹底的にカットされている。例えば、シドなんていう悪ガキを置いたなら、アンディの事をいじめてそうな設定もありそうなものだけどそれをやりだすと尺が長くなってしまうので、隣同士の家であるにも関わらず関係は完全カット。深めるところと切るところのメリハリをつけて、見せたいとおもうテーマに焦点を絞る。これも見やすさ、分かりやすさに繋がっている。

劇中のバズのCM、めちゃくちゃいい。あれの煽り方はすごいバズのおもちゃが欲しくなる。バズ・ライトイヤー!!バズ・ライトイヤー!!

バズの存在はしっていたけど、まさか一作目から登場しているとは思わなかった。いや、ほら、一作目とか「オモチャって誰も見てない所では動いてるんですよ」という設定だけでも一作なんかやれそうじゃん?そのネタで持たせるのは最初の10分足らずで、それが過ぎたら「バズ」という新人がやってきて、それまで持ち主のアンディの寵愛を一身に受け、リーダーとして仲間からの信頼も篤かったアンディの苦悩と嫉妬を描く…というこのスピード感がすごい。このアンディの悩みは現実世界にも直結する悩みにもなる。

つまるところ、キッズ目線で言えば新しいお友達が来て、それまでの自分の友達とかがとられちゃったりしてなんか面白くない…という状況は往々にしてあることだろう。大人だって起こる。いや、正直言うと子供よりも大人の方が人間関係の入れ替わりが激しい職場や環境に居る人も多いだろう。そういう事が起こった時、どうやって自分の気持ちに折り合いを付ければ良いのか?そういった繊細な問題を、オモチャという世界を通じて自然と考えさせてくれるようになっているのだ。

確かにバズが来なければウッディの「世界」は平和そのものだっただろう。穏やかな日々が続いていたとは思う。ただ、クリスマスや誕生日が来るたびに新しい「侵略者」におびえる日々を過ごさなければならなかったのも事実だ。今回、バズが来たことでウッディの世界は一度崩壊した。しかし、その体験を乗り越えたことでどんな新人でも迎え入れることが出来るようになったのだ。

ラストのクリスマス。最初のシーンと対比するように穏やかな表情で…とはいかないまでも、不安はあるけれど、それでも最初の様な徒な不安は抱いていないウッディ。年に二回来る「不安」が取り除かれた真に平和な世界を彼は手に入れたのだ。最高の相棒と共に。
メッセージ性とストーリー構成、そしてエンターテイメント性の極めて高いレベルの融合、ピクサーの神髄はすでに完成されていた。
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