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吉良吉影は静かに暮らしたい

2024
05,01

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2020
08,16
陰湿、陰湿ゥ!

いや~、日本映画…。お前…最悪だな!なんというかあの、葬式での親戚の集まり、意味の無い時間が本当に苦痛で仕方のない自分の様な人間にとってはあの冒頭部分の「居心地の悪さ」のリアリティが最悪だったね(褒めてる)。こんなこと意識した事無かったけど、洋画とかだと絶対こんなシーンないじゃんね。こういう自国の「習慣」に根付いた描写って日本映画独特なものなんだなあと当たり前なんだけど改めて思ってしまった。

自分を良く見せようとばかりして虚栄にまみれている秀樹。結婚式も、私生活もブログも全てパリピ感、リア充感を演出するための道具に過ぎない。まあ、描写だけ見ると意図的に秀樹に悪印象を与えるだけのものにすぎないんだけど、ただ、なんというか「こういう感じの「リア充」な人間ってこんな風に自分偽って生きてばっかりなんでしょw」という陰キャの嫉妬がチラリとするような気がしないでもない。まあ、いいじゃん。自分の事を良く見せてその結果実際に自分がアガることだってあるしさ。もちろん秀樹は最悪だったけど。

原作小説では明らかにされているという秀樹が襲われる理由を結局隠し続けたのも個人的にはマイナス。もちろんそうする事によって「得体の知れなさ」を演出するという意図は分からなくはないし、結局明らかにされてもラスト付近だろうから見てる途中での「結局秀樹はなんで襲われてるんだろう…」というモヤモヤ感が解消されるわけじゃないんだけど、カタルシスが無いよね。

秀樹が空回りしていて痛々しいところとか、登場時からずっと香奈が追い詰められている描写とか(シングルマザー時代の店長のイヤミとかも)、人間の悪い所をイヤというほどに克明に描写していて全体的に鬱屈していた作品だからこそ、謎解きの爽快感は欲しかった。画面的には除霊シーンとかは派手だったけど、ストーリー上のギミック開放とそれは別の話だと思う。

それに一見元凶と思われていた秀樹が死んだあともストーリーが進むのって結局この霊が秀樹を襲っていた理由が秀樹の死によってでも「解消されてない」からなんでしょ?だから見てる側は秀樹が死んでも続く…これはこの後襲われる理由の謎が明らかになって、それを解決したら真のEDになるんだなってなるのが自然な流れだと思うので、それを明らかにするのは義務だと思う。推理モノで真犯人を明らかにしないまま終わる作品ある?という話である。あるかもしれんけど。

個人的にめちゃくちゃすごいと思ったのが、冒頭のシーンに繋がる箇所、秀樹が霊に殺されてしまう場面で秀樹が琴子の指示で部屋中の鏡を割り、刃物を隠していたのに、実はその指示をしていたのは霊自身で鏡と刃物は霊が苦手とするやつだったってところ、本当にすごい。ネズミがバックトラック使って承太郎をハメた時みたいな衝撃と笑いを感じてしまった。能力バトルかよ…。あ、でも秀樹が死んだのはやっぱりビックリした。

琴子の除霊シーンはプロの仕事っぽくてよかった。琴子自身だけじゃなくて仲間のじいさんが霊の強力さを感じ取って新幹線ごと襲われて一網打尽にされるのを恐れて散るところ、警察に話をつけて大規模な除霊セットを速やかに建設していくところとか。あそこまでやればもはや霊も袋のネズミ、罠におびき寄せられたようなものだな、という感じだった。実際には霊はそれを粉砕するんだけど…。

除霊セットが粉砕されて、小道具の鏡も無い状態で除霊力は大幅にダウンしていたはずなんだけど、最終的に琴子が除霊に成功してるのは…まあ、霊も疲弊してたってことかなあ。
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