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吉良吉影は静かに暮らしたい

2018
01,14
ディ、ディズニー~!!!!なんちゅうもんを見せてくれたんや…なんちゅうもんを…。

最初(パッケージ)の印象で「がんばりウサギとニヒルなキツネのバディもの」なのかな、と思ってたんだけど(その要素もあるんだけど)、それだけにとどまらない、さまざまな要素が詰まった作品だった。しかも、その要素が全部複雑に絡み合ってるのに総合的に味わうと「おいしい」になってて、高級ホテルのソースみたいな仕上がりになってた。

バディものの味だってするし、がんばりジュディの女性活躍奮闘ものの味もするし、偏見や差別などの社会問題の味もする。色んな味がするんだ、この映画…。

「アナ」を昨日見たのでどうしてもいろいろ比較して見てしまうんだけど、「アナ」は登場人物を絞りまくって展開をシンプルにしてたのとは逆に、ズートピアはいろいろな人物、場面が登場する。これはもちろん意図的で、ズートピアにはいろいろな動物たちが居て生活している、という世界観の説明も兼ねているんだ。「アナ」は基本的に人間しか登場しないのでこれをやる必要がない。だから人物は絞る。絞った方が貴重な時間を特定の人物にそそぐことが出来るからだ。いろいろなエリア、動物を見るのは楽しくてワクワクする。氷に閉ざされたアナは割と画面的には不利な状況で戦っていたんだな、ということが分かる。

「Try Everything」もいい。これこそ、本当に応援歌というかポジティブが詰まった歌だなと思う。上手く行かないことばかりだけど、失敗することもあるけど、それでも頑張っていこうと明るく歌い上げるのがいい。でも、日本語訳は「TRY」が「やるのよ」になってて、聞くたびに「わかるわ」って言ってる川島さんの顔が浮かんで来てしょうがない。

肉食(大型)動物たちの偏見(チビなウサギに警官はムリ)に晒されてきたジュディも、肉食動物たちに対して本能的には襲おうとしてるのではないかという「偏見」を晒してしまうあの会見は歌の中にあるような「失敗」なんだけど、あれは強烈だった。これまで偏見に憤っていたジュディの怒りが自分自身に帰ってくるという強烈なカウンター。パートナーのニックを失うほどの破壊力。

展開上、キャラに「やらかし」をさせたい時というのはあるんだけど、あの会見は意図的な「やらかし」には全然見えなかった。実際にジュディは子供の頃に暴れキツネに暴力を振るわれているわけだし。(というところまで書いて気が付いたけど、だから田舎に帰った時にあのいじめっ子キツネに謝罪させたのか…なるほど…)

ジュディがバッチを取って帰省してた時間って劇中だとマジで5分に満たないと思うんだけど、その間で「実家に帰ってからの無為な時間(これが一番すごい)」「過去のいじめっ子キツネからの謝罪」「事件の手がかり及び矛盾点(「夜の遠吠え」の存在と、これの影響は肉食動物のみではないということ)」という重要要素がぎゅっと詰まってて鳥肌立った。

特に「無為な時間」の表現がすごくて、結局「実際の経過時間」とみてる側の「体感時間」の間には差があるんだけど、物語の間には「そしてしばらく後」を表現したい時がどうしてもある。これがないと、出来事が立て続けに起こって「なんか畳みかけるみたいに終わってしまった」という印象をあたえてしまう。スピード感を重視しているときはこれでいいんだけど、この場合、ジュディは自分の失言を反省して頭を冷やすクールダウンの「時間」が必要だった。それを実時間では「5分」で済ませているんだけど、あの「実家に帰って無為に過ごしました」という時間の体感は数日~数週間、もっと言っちゃえば数カ月くらいの時間の経過を「感じる」ことが出来た。この余白の時間というのは本当に大切で、これがあるから物語に「時間の厚み」が生まれるのだ。

あっ、それでそうか、ジュディが「いじめっ子キツネを許す」ということが、ニックがジュディの失言を「許す」ことに繋がってるんだ。過去の過ちはある、でもそれを「許す」ことが大切なんだって言ってるんだ。

副市長黒幕うううううう~!!!!!!お、おめえ~!!二日連続(ハンス君)でこんな裏切り見せられたら人間不信になるわ!

まったく意識してなかったから、今回もしてやられた…。あの、野生を取り戻させる毒薬作ってる工場にいるのが「羊」って言われるまで全く、疑いもしなかった。完全にズートピアを楽しんでしまった…。最高だぜ…。

副市長は途中まで捜査に協力的(カワウソ捜査に加わることを推進したり、監視カメラの映像を見せたり)なんだけど、あれはそうなんだよな。真の黒幕である副市長としては市長が「野性に目覚めた動物を監禁している」という失踪事件の「偽の真相」(「偽」というよりも真相の途中と言った方がいいか…)にまでは早く辿り着いてくれないと困るんだ。

市長の副市長に対する傲慢な態度もすべてはこの黒幕展開に繋がっていたんだな…。ライオンの市長はわりと市長としては立派に勤めていたと思うんだけど、成り行き上、監禁していたことは事実なのでたぶん、最後市長に戻ったとかじゃなくて普通に牢屋に入ったままだったぽいよな。ちょっと可哀想だな…。

「偽の真相に辿り着いての一件落着」→「ジュディの失言(真の真相が分かっていないための無知と偏見ゆえの発言)」→「コンビ解散、警官やめて田舎暮らし」→「ヒント、過去の清算を経て復帰」→「黒幕を暴いての真相解明」。美しい。流れが美しすぎて感動するわ…。

そう、物語そのもの、テーマや人物のやりとりにも感動するんだけど、こういう美しい物語構成にもすごい感動するんだよな…。キャラの上手い使い方とか、伏線の使い方とか…。

ズートピア、基本的に大満足なんだけど、一個だけジュディが駐禁の仕事をイヤがってるのは微妙なんだよな…。別にどんな仕事だって一生懸命やればいいと思うし、駐禁だって大事な仕事だと思う。「職業に貴賎なし」とは思うものの、ここは何らかの解釈の違いがあるのかもなあ。

(追記)
ジュディの駐禁のことずっと考えてたんだけど、あれは「駐禁がイヤ」というよりも「ウサギには駐禁くらいしかできないだろう」とナメられてたのがイヤだったんだろうなあ。きっと駐禁の仕事であっても劇中であったみたいに「君の耳を生かせる」とか言ってくれればちゃんとジュディも納得して勤務してくれたんだと思うな。 ふう〜、唯一引っかかってたところが解決してスッキリした。
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